Date:08/1/31

少年院を出て社会復帰を待つ若者たちが集まるセンターがあります。その彼らが社会体験を積むための予算がEUにありました。コバウはこのお金を獲得したのです。造船現場には、彼らの汗する姿がみられました。それもイタリアの若者だけではありません。アイルランドやフランスからもきました。この体験プログラムはEUのなかでの交流をも促すものでした。船を作り航海に出るのはとても面白かったらしく、若者たちは「次の船はいつ作るの?」と聞いたそうです。

彼らはプロジェクトを終えると全員無事に就職先が決まったといいます。ハッピーエンドですね。さて、それでは航海にでた場所を確認してみましょう。下は地中海(左)とアドリア海(右)に挟まれたイタリア半島です。

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ノヴィラーラはアドリア海沿い、ヴェネツィアの南に位置します。まっすぐ東にいくとクロアチア、クロアチアからそのまま南にいくとギリシャです。 ここの海流は反時計回りです。南から現在のヴェネツィアに航海するなら、当然ながら、この旧ユーゴスラヴィアに沿って北上していくのがいいに決まっています。でも交易の歴史を調べると、どうも違うんですよ。

 南から北上しながらノヴィラーラの対岸でカクッと曲がって、西、つまりノヴィラーラの近くまできてヴェネツィアに向かっていたことが分かったのです。どうしてなんでしょう・・・。

 

Date:08/1/30

1800年代の後半に発見された石版レリーフがあります。そこに描かれていた船をみて、「これは戦いに使われた船ではないか?」という好奇心が芽生えた。それがマルコ・コバウだったのです。「それでは、その時代の船を実際に作ってみようじゃないか」と思ったのですが、この絵をそのまま題材に船を作ろうとはしませんでした。

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エンジニアの彼は、当時の船に関するさまざまな資料を読み込み、そして設計図をひいたのです。できあがった図面を上の写真の絵に重ね合わせると、なんと一致したのですねぇ。すごい。「アーティストが描く絵なんて信用できるかい!」とはっきりは言いませんでしたが(笑)、エンジニアの心意気です。

使われた木材は現在のノヴィラーラ周辺にはない木です。もっと高度のある場所の木です。しかし、2800年前の気象条件を考えると、 理論的に問題ない・・・・こういうアプローチを色々とやっていくわけですよ。ここで実に興味深いのはお金の出所です。彼が引き出してきたのはEUです。が、実験考古学という名目ではない。それは意外なカテゴリーでした。

Date:08/1/29

1983年、アメリカズカップにイタリアチームが初参加し、なんと一挙に3位に入りました。アッズーラという名前の船です。これを実際に作ったのがマルコ・コバウ。最速を争うレースで生き抜いてきた人ですね。

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こういう世界は、まあ、自動車のF1レースでご存知のように、神経をピリピリとさせるわけですが、戦いの後は美女やシャンパンが似合うようなイメージがあります。僕の勝手な想像かもしれませんが・・・まあ、クルーはどうか分からないけど。そういうところに、こういう船をもってくるとどう思いますか? 下の写真です。

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「えっ!!」とびっくりしますよね。「なんなんだ、これは。バイキングの船か??」って。違います。これは2800年前に航海した船です。バイキングは7-8世紀以降ですから、この船はそれより1500年以上は古く、まだローマ時代にもなっていない時代です。実は、これはマルコ・コバウが建造した船です。でも、どうして、彼はこの船を作ったのでしょう・・・・。

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