Date:08/1/24

パリの弁護士事務所で僕たちも粘りました。「じゃあ、申し訳ないけど、ご本人に電話をして、サインを入れてもらえるかどうか確認してくれませんか?」と交渉代理人には少々失礼なお願いをしたのです。弁護士は、しぶしぶ、本当に「しぶしぶ」顔の表情で電話しました。

 

sign

その結果が、上の写真です。「人目につく場所は駄目だけど、引き出しの中ならいい」という回答をもらったわけです。これぞポランのセンス! 作品にも大げさな名前はつけず、記号的な番号をつけるのです。

その彼と実際に会ったのは、それから1年以上経てからです。場所はまたまた山の中! フランスの南西部、スペインとの国境をまたぐピレネー山脈もそう遠くないところ。ここの家で、彼の親友の話をしてくれたのですね。もう亡くなったデザイナーですが、下の作品を作った人です。

panton

「パントンと僕は並行に生きてきた、と言えるだろうな。どちらも特に大きな影響を与えることもなく、同じような速度で進んできたんだね。」 とポランはゆっくりと言葉を選びます。 「同じ時代を生きながら、まったく違うデザインをしてきたが、社会や時代に対する考え方は共通するものが多かったということですね?」と問いかけると、「そう、お互いに尊敬しあっていたね」と彼は答えます。

Date:08/1/23

前回までの「マックス・ビルのポスターを作ろう」が思いもかけないほどの反響があり、気をよくしています(笑)。色々と問い合わせもありました。本当はちょっと休もうと思ったのですが、この調子でしばらく書いていくことにします。

さて、時は今から数年前。場所はパリ。僕たち(「たち」の相手は前回同様下坪さんです)の前には女性弁護士。あっ、まず気分をパリに変えないといけませんね。じゃあ、パリの写真でトリップしてください。

paris

僕たちは、この弁護士と製造権と販売権に関する契約金の協議をしていました。フランスを代表するデザイナー、ピエール・ポランのデスクを何とか復刻させようとしたのです。1950年代半ばに発表されたものですが、長い間、生産中止になっていたのです。偶然、下坪さんは、これをパリの蚤の市でみつけ、「ものにしたい!!」と燃えていたわけです。「そりゃあ、頑張らねばならぬ」と、著作権者探しの旅に僕はでました。そうして、やっとパリで交渉代理人である弁護士と会えたというわけ。

こちらは、デスクのどこかにポラン本人のサインを刻印したかったのですね。が、「そういうのは、依頼人であるピエールがもっとも嫌うこと」と弁護士は主張。まあ、ポランは慎ましい人だとも聞いていたので、「こりゃあ、諦めるしかないかなぁ」と僕たちも弱気になってきました。

Date:08/1/21

jbat

今回はのっけから画像。左がマックス・ビルの息子のヤコブ・ビルさんの作品。右が彼のアトリエです。初回(1)で紹介した石でできた「かつて」の家のなかです。これらが、スイスの山の中にあるのを想像してください。 スイスってどんな国か少し分かる気がします。あなたもチューリッヒの街中を歩くと「なるほどねぇ」とうなづくはずです。ファッションブティックの壁は白く、そこには明るい抽象画が掛かっている・・・これなんですね。さぁ、今すぐ、スイスへ行こう!

houseslunch

左の 「今」と「かつて」の家の間に立っている赤い人、彼が噂のヤコブ・ビルさんです。右はヤコブさんが自分の作品集にサインしてくれているところ。下にあるお父さんの顔と見比べてみてください。

mb

奥さんは声楽家で、魅力的センスに溢れる女性です。二人の間にいるのが、本邦初公開(!)、下坪さん。 この日は、ここで昼食をご馳走になったのです。因みに、写真では見えませんが、椅子はウルムです(下)。いやあ、この椅子がこんなに食事の席に合うとは思わなかった・・・・不覚でした。

urm

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