その他 の記事

Date:09/12/7

遅まきながらというべきなのか、最近、中国人アーティストのLiu Bolin の作品を雑誌で知り、人の認知って結局色によるのか?ということをあらためて考えています。環境によって周囲の色に同化させる虫や戦闘地域でのカモフラージュなど、色の変化を自らの防御に使うことは皆知っていることです。しかし、そのことを人の日常生活で使うとどうなのかを、普通の人はそう深く考えてこなかった。そして、そこに違ったメッセージをこめられることにも気づいていなかった。だから、このアーティストの作品にインパクトがあったのでしょう。

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公衆電話ボックスと同じカラーを身体に塗ると、ここに人間が立っているとは即思いません。

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上はどこまでどの人間の部分なのかを即座に言いあてられません。

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この前を通り過ぎても、ここに人がいるとは気づかなかった通行人も多かったようです。

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これは大地震で崩れ落ちた屋根と同化した姿です。

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「目に見えないアート」と呼んでいるようですが、色によって立体感を失うことに気づいたとき、カモフラージュ以上の意味をもつ色の威力に驚くはずです。

Category: その他 | Author 安西 洋之  | 
Date:09/12/3

先週末、ミラノの大聖堂前を通ったら、もみの木をちょうどトラックからおろし終わったところでした。「そうか、来週にはすっかりクリスマスムードなんだろうな」と思いながら、その場を去りました。で、昨日、ヴィットリオ・エマヌエーレII通りを大聖堂の方向に歩いていくと、向こうに輝いたツリーがみえ始めました。

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「ちゃんと、そのムードになったな・・・」と満足して歩いていくと、やや様子が違います。

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まだ、沢山のクレーンがガンガンと動き回っています。クレーンのレンタル屋さんは稼ぎ時。

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「先週末から、5日目・・・・街のど真ん中を占拠した工事で5日目か・・・ちょっと長すぎないかな。でも、イルミネーションの飾りつけも、一つ一つ手作業でやれば、こんなものか・・・」

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ところで、毎年、この季節の大聖堂の前を通過しながら、ぼくが気づかなかったのか、それとも今年からなのか分からないのが情けないですが、内部からステンドグラスに照明をあて、外にもステンドグラスのデザインが浮かび上がるようになっていることに気づきました。ぼくの写真の腕では、上手く表現できないのですが、あのゴシックの建物が急に化粧したような気分を醸し出していることは確か。

Category: その他 | Author 安西 洋之  | 
Date:09/10/31

今週も都内を駆け回り、いろいろな人と話し合いました。話題は、ヨーロッパ、文化、デザイン、ビジネス、食、現代、政治・・・とさまざなのですが、ここである共通する空気を感じます。それは、いずれにせよ社会を変えていかざるを得ないという意思が固まりつつあるという空気です。ただ嘆くだけでなく、とにかく、自ら一歩を進めるしかないじゃない、と。もちろん、そういう気持ちを強くもつ人と会うのが、ぼくがアポをとる動機となっている以上、当然といえば当然ですが、それでも覚悟のほどが強くなってきている人が増えてきていると思います。

でも、じゅあ何をすればいいかというより、誰がどう動けばいいのかという考え方をする人もいます。しかし、基本的には自分が動くしかないのだとの思いがあります。首相が何かを決め、何かを言ったからといってすべてが動くわけではないという世の中の仕組みを知った人たちは、結局は自分なのだということを悟ります。だが、残念ながら、自分が行動の主体と考えるわりには、自分がすべての解釈の主体になるとの意欲にはいまいち欠ける。それが2009年10月にみる日本の風景ではないかと感じます。

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あいかわらず、現状という世界を仰ぎ見ています。現状は自分をも含む世界の全体とは思わず、現状をどこか次元の違う空間にあるものとして考えがちです。だから、解釈の主体を「他の誰か」に求めようとします。が、それを続けている限り、いつまでも自分の世界観を作ることができません。人は他人の世界観で自分の人生を生きるのは難しく、自分の世界観にのってこそ、難しくても前へ進むエネルギーをより多くもてることができます。

そうした個々の世界観がある方向をおなじように示し始めたとき、ある空気が醸成し、それが社会の合意を作っていくのでしょう。それまでに時間はかかりますが、できない話ではないという感覚をどこまで自分で信じられるか、これがひとつの壁になります。だからこそ、どこかにいる同じベクトルを探し続ける。やや大袈裟かもしれませんが、これが人生だも言えます。旅はなかなか終わらない・・・それでいいんです。

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