GEDYの営業担当との話 の記事

Date:08/9/19

GEDYの営業は日本に話題を振ります。日本の若い人ってどうなの?という質問です。クルマ離れやPC離れで携帯を中心とした世界がより重要になっていることを話しますが、彼が一番驚いたのは、ぼくの次の指摘です。

「欧州にも日本にもストリートファッションはあるし、いわゆるオタクの人たちは同じようにいる。漫画やアニメに熱中している人たちもいる。でもね、違うのは、欧州のそういう若い人たちも、これらのサブカルチャーをハイカルチャーとの対比で語ったりするんだよね。日本では、それらをサブカルチャーと思っていない人が少なくない んですよ」

「えっ! じゃあ、サブカルチャーが全てだと思っているわけか・・・」とびっくりした顔です。

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 3月から5月にかけて書いた「2008 ミラノサローネ」で触れた内容です。欧州には、日本では既に存在感のないある社会層がちゃんと存在しており、ここの文化が根強く生きている。これを忘れてはいけないということを書いたのですが、GEDYの営業担当の母親にあるような「欧州中心主義」もそうですが、彼らの考え方を良い悪いで見るのではなく、まずこういう考え方をしている人たちなのだと理解することが大事なのです。「トスカーナの露天風呂」で紹介したような例はあくまでも少数派です。

GEDYの営業は、モノを売ろうとしないことが肝心だと言います。まず新しい国に着いたら、その国の人たちに質問攻めをするそうです。遠来の客に自分たちの社会や文化を教えることは、誰でも気持ちよいことです。そうしてその国の人たちが質問に答えながら、GEDYを生む国の文化に興味を持ち始める、そのポイントが「商売のスタート」になるというわけです。

Date:08/9/17

このGEDYの営業はよく言います。「浴室アクセサリーのデザイン傾向は3年くらい遅い」と。遅いというのは、居間、寝室、台所などの空間で使用されるデザインと比較してのことです。そこで、「中東でもミニマリスト的デザインが受けている」という彼の指摘に、ぼくは「ミニマリスト的デザインはもう飽きられているでしょう?」と聞きます。

「そうなんですね。西欧では飽きられてきて、もっとカラフルでオーガニックな形のほうが受けが良くなりつつありますね。だから、数年前のシックなカラーのヴァージョンをカラフルにしたりしているんです。これなんか、メトロクス向けでしょう?」と言いながらカタログを開きます。

このように彼は世界を旅して歩いていて、つくづく欧州人は「欧州中心主義で、他の地域より欧州が良い、一番良いと思っている人が多い。アメリカを相変わらず下に見ている」と話題を変えます。

「ぼくの母親はね、知らないことは何もないと言わんばかりの人で、すごい読者家なんです。でも、ぼくに言わせると、欧州以外のことについて、ほんとうよく知らない。それでも欧州がベストだと思っているんですよ。これじゃあいけないと思います。もっと他の文化を知るべきだってね」

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 ぼくは、「それはね、そういう努力するのは大切だけど、あまり期待しないことだと思いますよ。無理ですよ。どこの国も殆ど普通の人は、そんなに海外旅行をするわけではないし、それほどに異文化と交流があるわけじゃない。お互いに知り合うことはとても限定的なんですよ。欧州人だけが悪いわけじゃない」と意見を言います。若干悲観的なようにも見えますが、これを楽観的な考えとぼくは思っています。人に無理を強いないわけですから。

Date:08/9/15

夏休みが終わり少々日を経て、仕事が「バカンスはどうだった?」という話題で始まらない時期になってきました。取引のあるGEDYの営業担当も、来週はポーランドで商談、その次の週はウクライナの見本市出展、その翌週はボローニャの見本市出展・・・と予定が詰まっています。そこで、忙しくなる前に一度会おうということになり、バールでアペリティブを飲みながら、いろいろと雑談しました。彼の話はこのブログで書くのはこれが初めてではなく、2月に韓国のインポーターのオーナーのエピソードを記したことがあります。

http://milano.metrocs.jp/archives/101

彼は欧州はもとより中東、アジア、南米など殆ど毎週のように飛び歩いています。大学では国際関係論を専攻し、欧州各国語だけでなくアラビア語も喋ります。 彼がこう語ります。

「今、一番、お金があるのは、ロシア人ですね。それもモスクワの人たちは金遣いが荒い。しかし、失礼ながら、まだデザインセンス があまりない。まだ金メッキの大げさなデザインを好むんですよ。いまや中東の石油産出国でも、一部を除いて金メッキなど選びませんね。もっとミニマリスト的だったり、西欧のテイストに近づいています。でも同じロシアの大都市でもサンクトペテルブルグにいくと、センスが分かるんですが、モスクワほど金の回りが良くないんですね・・・・」

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このように全体的な流れを語りながら、なかなか面白いことを指摘します。

「どこの国でもそれなりに傾向が違うのは興味深いですよ。ボスニアの6軒のホテル にコントラクトで供給したことがあるんだけど、なにかボスニア特有の選び方をするんです。それらの6軒はお互いに近いわけではなく、お互いに人的交流があるわけでもない。それでも、彼らは同じものを選ぶ。これ、なんなのでしょう。」