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Date:08/12/29

さて、今年最後のブログです。2008年を振りかえるシリーズ最終回です。

メトロクスがどのような視点で商材を見つけていくのか? その一部を旅日記的な表現で、「メトロクスのイタリアの旅」として書いてみました。単にデザインの良し悪しだけではなく、大きな時代評価の仕方などあらゆるポイントを考慮していきます。全てをお話しできるわけではありませんが、ごく一部にせよ、我々の考え方を知っていただけたのではないかと思っています。ここに記したネタを拡大して、2009年、連載ものにして書く予定ですが、その一つが一番下に記した「メトロクスものがたり」です。

http://milano.metrocs.jp/archives/392

11月に上梓した拙著『ヨーロッパの目 日本の目ー文化のリアリティを読み解く』を、書いた内容とは違った具体例で、欧州文化の見方について語ったのが「ヨーロッパの目 日本の目」です。

http://milano.metrocs.jp/archives/455

尚、話はずれますが、先週、欧州連合(EU)の政策や日・ EU関係に関する情報をメインに提供している、駐日欧州委員会代表部から出ている季刊誌『ヨーロッパ』で本が紹介されました。(下記27ページです)

http://www.deljpn.ec.europa.eu/data/current/europe2009winter.pdf

11月後半より15回にわたって書き綴ったのが、メトロクスの成り立ちを社長の下坪さんの生い立ちとそのストーリーに沿って連載した「メトロクスものがたり」です。メトロクスというブランドを、下坪さんが小学校の頃に夢中だったミニカーコレクションに辿って語りました。常に時の流行を眺めながら、「これで、本当に良いのだろうか?」と常に自問しながら、流行とは一線を画して独自の道を歩んできました。そして、「下坪さんとのおしゃべり」という3回にわたるインタビューでは、扱う商品は違いますが、ミラノのモンテナポレオーネ通りにある刃物の老舗セレクショップであるロレンツィを目標とすること、数年後にはイタリアの巨匠デザイナーと真正面からがっぷりと取り組んでみたい・・・という意欲溢れる言葉が並んでいます。

http://milano.metrocs.jp/archives/479

http://milano.metrocs.jp/archives/685

志の高さは、ものごとをより現実的に実践的に運んでいくために最低限必要な資質でさえあると考えていますが、メトロクスのブランドを支える志は、2009年、きっと更に大きく花咲くだろうと思っています。

2008年、このブログに読者としてお付き合いくださった方たち、あるいはブログの中身に参加してくださった方たち、皆さんにお礼申し上げたいと思います。ありがとうございました。良い年をお迎えください。

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european.eyes@gmail.com

Category: さまざまなデザイン | Author 安西 洋之  | 
Date:08/12/29

(1)で引用した茂木健一郎氏の文章は、以下のような内容に引き続いて書かれたものです。

<ここから>

マイケル・ファラデーは、電磁気学に関する数々の先駆的実験を行った。ファラデーが様々な電磁気の現象を発見するのに対して、ある皮肉屋は、「そんなものが何の役に立つのかね?」と言ったという。
その皮肉屋が、今秋葉原の街につれてこられたら、口をあんぐり開けてびっくりすることだろう。
そんなファラデーの信念を表した言葉がある。

素晴らしすぎるからといって、それが本当でないということはない。ただし、それが自然法則に反しない限り。

<ここまで>

ここに(2)で書いた「自然法則に反しない限り」という条件があります。繰り返すようですが、全く新しい時代を迎えるに違いないこの今、2008年をまとめるにマッチする内容です。

http://kenmogi.cocolog-nifty.com/qualia/

それでは、「さまざまなデザイン」の8月以降を振り返りましょう。ローマ教皇を何人も出した名門貴族は「若くして成功させない」「細く長く生かす」ことを知ったマルタ騎士団の神父である山下一根さんは、西洋紋章デザイナーです。英国の筆頭公爵は英国国教会ではなくカトリックであり、ハプスブルグ家やブルボン家と並んで山下さんのクライアントです。そういう欧州の伝統社会に食い込みながら、「富の分配」を目ざして生きています。

http://milano.metrocs.jp/archives/281

山下さんと反対の方向に動いてきた例にあげたのが「トスカーナの露天風呂」。トスカーナの山のなかに露天風呂を作ったドイツ人貴族は、ヨーロッパの伝統社会そのものから、日本文化に接近してきました。幼少の頃からジネクタイにジャケットで食卓につく生活を送ってきた人間が、自分自身の手で何かを作っていくことを漢字を通して学んでいきました。

http://milano.metrocs.jp/archives/309

「GEDYの営業担当との会話」は、中東地域のデザインセンスが西欧のそれに接近してきた一方、ロシアはかつての中東のようなセンスに近い。しかし、ロシアのなかでも、サンクトペテルブルグに行くとモスクワと比較して洗練度が増すというGEDYの営業担当の実感を書きました。デザインセンスが時間や社会の動きでどう変わるのか、興味深いエピソードがあります。

http://milano.metrocs.jp/archives/329

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Category: さまざまなデザイン | Author 安西 洋之  | 
Date:08/12/27

茂木健一郎氏のいう「意思決定の問題」を鑑みるとは、不透明な世界でポジティブである権利が我々にあることを認識し、次の可能性を見つめることです。ただ、「自然の法則に反しない限り」という条件が入ります。人間の意志だけが、自然の法則に従わないわけがないといいます。

http://kenmogi.cocolog-nifty.com/qualia/

2009年、「これからが悪化の本番」と予想する人たちが多いですが、それをなぞっているだけでは、良くなりようがありません。突破口となるべき場所を探すのが、まず最初です。

前回に引き続き、2008年に書いたブログを過去から辿っていきましょう。3月6日から書いた「2008 ミラノサローネ」は、我ながらしつこく書いたと思います。ミラノサローネやデザインの意義やデザインにみる文化差について、5月まで書き続けました。

http://milano.metrocs.jp/archives/108

以下が最終回です。

http://milano.metrocs.jp/archives/212

実は、この時期、『ヨーロッパの目 日本の目ー文化のリアリティを読み解く』の原稿を書いていた時期です。「欧州文化の見方を知る」という章は、本の原稿をまとめたものです。ミラノサローネについて考えながら、一方で、欧州文化理解の入り口探しについて書き連ねていたわけです。実を言うと、当初、本の原稿にはミラノサローネの部分がありませんでした。これは後になって、「このミラノサローネはブログはリアリティがあるから入れましょう」と編集者から提案があったのでした。

この「2008 ミラノサローネ」を書いたことで、今まで見知らぬ人だった人が、「知った人」にもなりました。随分時間がたち、初めて会った人が、このブログを読んでくれていたことが、「えっ、貴方だったのですか!」「えっ、ぼくのブログを読んでいてくれていたのですか!」と、全く偶然に分かったことは2度や3度ではありませんでした。それだけ、ミラノサローネが気になる人たちには気になっていることが分かります。

2009年も書こうと思います。「ミラノサローネ 2009年」というタイトルになるでしょう。あるいは、もう少し捻ったタイトルにするかもしれません。いずれにせよ、2月の終わりごろから不定期的に書くことを考えています。サローネに登録していたが辞退というような動きが出てくるかどうか・・・そのあたりから、いろいろと考え始めようと思います。膨張しすぎたミラノサローネの適正化という意味で、そうした動きを肯定できるかどうか、それはデザインのあり方を考えるに絶好の機会を提供してくれるかもしれません。

この「2008 ミラノサローネ」の次に書いたのが、「ぼく自身の歴史を話します」です。6月初めから7月中旬近くまで26回にわたって書きました。1980年代後半、ぼくがどういう思いと意図をもって何をやろうと考えたか、そして、どうやって1990年からイタリアで生活を始めたのか。その後、どういう経験を積んできたか。「欧州文化理解」をぼくのメインテーマと捉えるまでのプロセスを語りました。

http://milano.metrocs.jp/archives/216

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Category: さまざまなデザイン | Author 安西 洋之  |