ミラノサローネ 2009(15)-週末の散歩
Date:09/3/9
3月に入りだんだんと暖かい日が多くなってきました。昼間は厚いコートを脱ぎたくなる陽気です。というわけで、この週末、久しぶりに市内を散歩しました。
ミラノは決して美しい街とは形容しがたいです。風情があるかどうか、それは別です。が、デザインの街と言われて想像するような街ではないといえます。フィレンツェやヴェネツィアで感じる官能的な美には無縁と言ってよいでしょう。第二次大戦で空爆を受けなかった一部の地域を別にして1950-60年代に乱立したビル群に目を見張ることは少ないと思います。
この場所のように、中世の城の周辺に足を向ければ、もちろん悪いことはありません。それなりのムードが味わえます。しかし、中世の城壁を越えた地域になると、このようなイメージはなくなります。しかし、それでも、ムッソリーニ時代の合理主義的建築に出会うと、やはり息をのむことがあります。テラーニの作品です。一般住宅として利用されています。
正面から見るとこうです。これが70年以上も前のデザインであることに意味があるでしょう。
さて、いわゆる歴史地区の外に1950-60年代のビルが軒を連ね、それらのゾーンには、この5年前くらいまでひたすら、それまでの延長線上のデザインの建物しかありませんでした。しかし、今、そのさらに外へ向うと、新しい風景が見えてくるようになりました。
ドイツや英国にあって、イタリアになかった風景です。色も違います。しかし、それでもどこかに重さが残っています。これが文化の表現でしょう。近くに寄って見ましょう。
ビルの側面にあるピンクのパネルは、広告のパネルです。高速道路を下りてきたドライバーたちが目にする位置にあります。こういう風景が、ミラノの郊外に増えているわけです。2015年の万博に向け、このタイプのビルがさらに多くなります。ミラノサローネにきたら、この郊外の変化もよくみておくと良いです。そして、下のように公園を歩きながら、その街のイメージを反芻するといいです。ヨーロッパのデザインにある普遍性と、イタリアのデザインにある固有性を、見極めることが重要です。












