下坪裕司さんとのおしゃべり(1/3)

15回にわたって、ぼくが知っているメトロクスの歴史を書きました。それでは下坪さん自身の目からみて、この15回の連載をどう読んだのか? それを知りたくなります。下坪さんの感想をインタビュー形式で聞いてみましょう。(-で始まる台詞が下坪さんです)

― そうですね。一つ触れていないのは、2003年に東京店を開いてから、エキシビションを年2回くらい企画するようになったことですね。2回と言っても、大きいのを1回、小さいのを1、2回という感じですけどね。こういうことをやるようになって、商品プランとか色々な面でよい影響がありました。インパクトがあったなと思えるのは、ブラウンですかね。特定のデザイナーに絞ったものや大型の製品を集めたブラウンの展覧会はあったのですが、ライターやシェイバー、時計などの小物を中心としてブラウンの全体像に迫ったのは、メトロクスの成果と言っていいでしょう。

― ブラウン以外でそれなりの貢献をしたなと思えるのは、オリベッティやマックス・ビルかな。プロダクションは一級品なのに、ちょっと派手さに欠けるというか・・・・マイノリティを救ったというか(笑)。

オリベッティは派手じゃない?いや、だいたい派手って何でしょうね。人でいえば、スタルクでしょうか、例えば。これは誰ということより、ある意味、トレンドにのっている人や作品かな。ピエール・ポランの60年代の作品はトレンディだけど、50年代は正統派でいっているとか・・・。そういう意味では、リチャード・サッパーなんかは、トレンドとデザインが結びつくのを避けているようなところがあるから、彼を派手とは言わないかもね。

― そう、いぶし銀がいいんですよ。ゆるぎなく、流行に左右されなくて・・・。話題やスター性より、プロフェッショナルな感じがにじみ出ているものに惹かれるんだと思います。

ああ、じゃあ、下坪さんの性格そのものですね。これから、「いぶし銀下坪」って名づけよう(笑)。ところで、目指したい理想のショップってどういうものですか?

ー 見た目のインパクトが強くなくても、それぞれがとっても高品質。決して安くはないけど、がんばれば手が届かないわけじゃない、そういうモノが揃っている店がいいですね。世界中のいいものがあり、でもオリジナルがある・・・ミラノのモンテナポレオーネ通りにある刃物のロレンツィ(http://www.lorenzi.it/)が理想の商売ですね。どの店員も質が高く深い知識があってね。それで、コレというものを、世界中の人がそれを目指して買いに来る。

そうですね、あの店、いいですね。今度、あそこの店の紹介をブログで書いてみましょう。

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<2009年1月10日のオフ会のお知らせです>

http://milano.metrocs.jp/archives/714

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Category さまざまなデザイン, 下坪裕司さんとのおしゃべり | Author 安西 洋之