リチャード・サッパーの事務所
Date:08/12/15
リチャード・サッパーの事務所は、ミラノのスフォルツェスコ城近くにあって、古い建物が続く、雰囲気ある地域にあります。手動で扉を開閉する100年以上も昔から使っているエレベーターで階を上ると、サッパーの事務所に行き着きます。事務所の入り口には、今も日常的に使う自転車が架けてあります。そのラフさがなんともいいです。玄関の中に入ると、モノを作るのだ!という気分が満ちた空間があります。ぼくの経験で一般的にいうと、建築事務所のほうが、工業デザイン事務所よりスタイリッシュです。
サッパーの事務所は、そういう意味では全くスタイリッシュではない。インテリアとして写真で紹介するかっこよさはないです。が、そんなかっこよさを超える、彼なりのスタイルの全てが凝縮しているのが、サッパー事務所ではないかと思います。なぜ、こんなことを書き始めたのかと言うと、千葉工大の山崎和彦さんのブログに、サッパーと二人で紙の模型を作った思い出話が書いてあったからです。以下です。山崎さんはIBMデザイン部在籍中、やはりIBMのデザインの仕事を長くやっているサッパーは協業のパートナーだったわけです。
<ここから>
僕がサッパーとミラノの自宅で打合せをする時は、二人で話をしながら、その場で紙を切ったり、ホチキスで止めたりして立体を作る。こういったモデルを作る 場合は、原寸というのが重要なので、もし部品の図面があれば、それを拡大コピーを使って原寸の大きさにして、その部品がうまく収まるか確認する。1時間も あれば、だいたいできあがるので、自分たちが考えたデザインがよさそうかどうかは、すぐに確認できる。
<ここまで>
http://kazkazdesign.blogspot.com/2008/12/blog-post_08.html
何度かこのブログで紹介したペザロの建築家・渡邊泰男さんは、「ぼくは昔から、もう35年前以上から、イタリア人スタッフにもっと手で模型を作れって言ってきたんだけど、どうも不器用だからか、彼らの頭でイメージが確認できるからか、日本みたいに、なかなか作らなくてね・・・今でもぼくは自分で模型作るんだけど、イタリア人の同僚やスタッフからは不思議に見られているみたいね」と言っています。
サッパーの事務所は、山崎さんが書くような作業が実に似つかわしい風景をもっています。
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