今、欧州ではデザインとイノベーションをどう考えているか?(セミナー告知)

前回、「デザイン・ドリブン・イノベーション」という本が予想に反して面白かったという話を書きました。日本と同様、欧州でも「デザイン思考」という言葉が非テクノロジー分野や行政の間で浸透しつつあります。しかしながら欧州では日本と比べると、「デザイン思考」をもう少し相対的に捉えている印象をうけます。欧州委員会のなかでデザインがイノベーションの鍵としていわれ、そのデザインは「デザイン思考」と「デザインドリブンイノベーション」の2つのアプローチで表示されている、という点が目をひきます。

デザインがスタイリングだけでなく、プロセスや戦略に関わると考える企業家は欧州のなかではスカンジナビアや英国に多く、欧州と米国を比べると、特に米国では戦略的な位置づけとしてのデザインがあります。 地域としてはこうですが、日本も含め一般的には、製造業よりサービス業、老舗よりも若い企業がプロセスや戦略としてのデザインに積極的であるとの傾向はあります。

今回のセミナーでは、「デザインドリブンイノベーション」の著者であり、次作の「意味のイノベーション」の刊行が待たれるミラノ工科大学のロベルト・ベルガンティ教授のもとで学んだ羽山康之さんを講師に、こうした全体図を話してもらう予定です。

 

 

「今、欧州ではデザインとイノベーションをどう考えているか?」

日本企業の経営のなかでデザインへの認識が増しています。一つにはスタンフォード大学とIDEOが発信拠点となっている、ユーザーを中心に考える「デザイン思考」普及の恩恵があります。

これには欧州においても同様の現象がありますが、受け入れ方やその度合いが日本とは違います。例えば、欧州委員会のイノベーションユニットでは「デザイン思考」だけでなく、「デザイン・ドリブン・イノベーション」の両輪でイノベーションを推進しています。

「デザイン思考」は緩やかな改良を狙うプロジェクトには適切ですが、急進的な意味の転換を伴うイノベーションには「デザイン・ドリブン・イノベーション」が適当である、と考えているからです。

「デザイン・ドリブン・イノベーション」というコンセプトは、2009年にハーバード・ビジネス・スクール出版から出されたミラノ工科大学MBAの教授、ロベルト・べルガンティ氏の著書のタイトルからきています。

今回のセミナーでは、安西洋之氏のもと、今年、ベルガンティ教授の講義を直接受けた羽山康之氏が、「デザイン思考」と「デザイン・ドリブン・イノベーション」を対比して、何が同じで何が違うのかを明らかにします。同時に、「デザイン・ドリブン・イノベーション」以外の欧州でよく語られているデザインアプローチも紹介していきます。

開催概要

日 時 9月3日(土)16:00-18:00 18:00-19:30懇親会

場 所 AXISビル地下1階イベントスペース「SYIMPOGIA」

料 金 会員2,500円
一般3,000円
学生1,000円

講師

羽山康之(はやま・やすゆき)

イタリア・ミラノ工科大学デザインスクールで戦略的デザイン修士。一橋大学商学部、同大学院商学研究科経営学修士。デロイト トーマツ コンサルティング株式会社(当時)にて、経営コンサルタントとして自動車メーカー/自動車部品メーカーのビジネス支援に関わる。

ミラノ工科大学在学中、ミラノ工科大学Master in Product Design for Architectureの非常勤講師。またミラノ国際博覧会(EXPO 2015)時に立ち上げた、イタリアの食品関連ベンチャー企業にて食文化を再発見し、発信するデザイン戦略企画に従事。スペイン・バルセロナでデザインエージェンシーにてインターンを経験。その後、イタリアの建築設計事務所にてデザインコンサルティングを行い、6月末帰国予定。

関心事項は、イタリア流の意味のイノベーション(Innovation of Meaning)/デザイン・ドリブン・イノベーション/戦略デザイン、デザイン×ビジネス、文化と人の生活、Co-creation/Co-designと旅行(学生時代に世界周遊)。栃木県出身の地元好き。

モデレーター

安西洋之(あんざいひろゆき)

モバイルクルーズ株式会社代表取締役
上智大学文学部仏文科卒業後、いすゞ自動車入社。欧州自動車メーカーへのエンジンなどのOEM供給ビジネスを担当後、独立。ミラノと東京を拠点としたビジネスプランナーとして欧州とアジアの企業間提携の提案、商品企画や販売戦略等に多数参画している。国際交渉のシナリオ立案とデザイン企画を得意としている。また、海外市場攻略に役立つ異文化理解アプローチ「ローカリゼーションマップ」を考案し、執筆、講演、ワークショップ等の活動を行っている。

著書に『イタリアで、福島は。』『世界の伸びている中小・ベンチャー企業は何を考えているのか?』(クロスメディア・パブリッシング)『ヨーロッパの目 日本の目 文化のリアリティを読み解く』(日本評論社)。共著に『「マルちゃん」はなぜメキシコの国民食になったのか? 世界で売れる商品の異文化対応力』(日経B社)。

「ローカリゼーションマップ」WEBサイト http://www.localizationmap.com/

<申し込みは右記参照のこと>http://www.jida.or.jp/site/information/innovationseminar.html

 

 

 

 

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Category イノベーティブ思考, セミナー・講演など, ローカリゼーションマップ | Author 安西 洋之