『インハウスデザイナーが海外事業企画に参加!』

やっと出来上がりました。本です。2011年に『「マルちゃん」はなぜメキシコの国民食になったのか?』を書いた後、グローバルという言葉そのものを問い直す本を出したいなと考えていました。2008年の『ヨーロッパの目 日本の目』で欧州文化をネタにビジネスに役立つ文化の分かり方を書き、「マルちゃん」でローカリゼーション戦略を説いたぼくにとって、グローバルやグローバリゼーションの位置づけを問うことは、ステップとしてどうしても必要だと感じるようになったのです。

一方、世界の動きもこの数年で変化がみえてきました。直線をまっしぐらに走るグローバリゼーションにはブレーキがかかりはじめ、より地に足のついたローカルの試みに注目が集まりようになってきたのです。そして、巨大企業と並みの大企業のグローバルにも差がつき、かつ新興国のグローバル企業が先進国のグローバル企業が躓いているところを乗り越えるようになりました。そこで、今回テーマにしたのはローカルの中小企業です。米国、欧州、日本の中小企業などにインタビューしました。それが『世界の伸びる中小・ベンチャー企業は何を考えているのか?』です。まだ書店には並んでいないかもしれませんが、アマゾンは昨日あたりに「在庫あり」になりました。

本書で紹介した企業のなかで一番沢山ページをさいたのが、ブルネッロ・クチネッリです。「カシミアの帝王」(←日経BPのJAGZYに連載している「イタリアオヤジの趣味生活」で書いた記事です)といわれるウンブリアにあるファッションブランドですが、同社の組織デザインをビッグデザインのあり方の例として書きました。もう1点は「強いブランドを作る」には何が大切か?を知る事例としても書いています。最高の素材と熟練した職人の手で高品質の製品ができれば強いブランドが作れるか?といえばNOです。強いブランドとは「理念を考え続けた痕跡」であり、その理念とは世界で高次にあるとされる概念や言葉とリンクしている必要があります。これをブルネッロ・クチネッリは実現して、創立わずか30数年で170年の歴史のあるパリのエルメスと同格のブランド力をもつに至っています。

こうしたポイントを更にデザイナーや事業企画あるいはイノベーション担当の方たちと話し合ってみたい、と言う目的で連続セミナーを企画しました。『インハウスデザイナーが海外事業企画に参加!』というタイトルです。これまで2010年よりJIDAで行ってきたローカリゼーションマップの勉強会は20回に至ったので、今年は1つのテーマに絞り、事業企画とクリエイティブ領域の障害をどう取り去り、スモールデザインとビッグデザイン(←この用語の考え方は新著を読んでください)を如何に同時に考えていくか?このテーマをみなさんと突っ込んでいきたいと思います。

1回目はマザーハウス副社長の 山崎大祐さんと「ブランドをつくる」(6月26日)

2回目はリ・パブリック共同代表の田村大さんと「イノベーションをつくる」(7月末)

3回目は、ほぼ日刊イトイ新聞のCFOの篠田真貴子さんと「共通語をつくる」(秋)

4回目は・・・・お楽しみに!

講師のプロフィールと参加申し込みは下記JIDAのサイトからお願いします。

http://www.jida.or.jp/site/information/innovation

上記の写真は上から順番に、ブルネッロ・クチネッリ氏とぼくが話している、社内スタッフが働くオフィスです。© Satoshi Hirose Studio

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Category ローカリゼーションマップ | Author 安西 洋之