70対90ではなく40対60あたりが適当

クーリエ・ジャポンの編集部ブログに「女がキャリアも家庭も…なんてやっぱり無理でした!」というエントリーがあります。以下、抜粋です。ちょっと思いつくままに感想を書いてみましょう。

スローターは、オバマ政権で国務省政策企画室長を務めたエリート中のエリートです。彼女には育ち盛りの子供が2人いますが、夫は育児にとっても協力的。や りがいのある仕事に高い報酬、上司は理解ある女性(ヒラリー・クリントン)。恵まれた環境で思う存分、キャリアに邁進していたはずのスローター。そんな彼 女が政府で2年間、がむしゃらに働いて出した結論が、「仕事と家庭の両立は不可能」というものだったのです。

スローターが「不可能」と言い切る理由は、米国の経済と社会の構造にあるとしています。長時間労働をよしとする「時間マッチョ」の文化や、家庭を大事にする人が低く評価される風潮が、いまだに幅を利かせているといいます。

今更言うまでもないことですが、世の中に完璧なシステムは存在せず、仮に存在とするなら、要望を個人的感情も含めて120%カバーしてくれるような稀に偶然で生じるケースを「幻想的」に眺めた場合です。最近、共感という言葉が幅をきかすのは、論理的整合性だけで人は動かないことがつくづく分かった人が多いからです。プロダクトもよりインターフェイスに重要度がおかれることで、ラーメン屋のオヤジの常識をもたない人たちが急に目覚めたということもあるでしょう。だからラーメン屋のオヤジは「共感?何言ってるの?」という反応です。まあ、ちょっとこれだと話が脱線しすぎかもしれませんが、冒頭の引用は、日本にある問題が実は米国でもあまり解決されていないとの呟きです。これは、米国の女性キャリアに対して共感を過大に抱いてきた一編集員の迷いです。

こういうことを書くと反発を食うかもしれませんが、国際結婚の成立には、文化的選択という要素が避けがたくあります。自己主張が強い攻撃的な女性に疲れた男性が、その逆の価値を重んじる文化圏の女性を結婚相手に希望する例は沢山あります。もちろん、その反対もあります。恋愛や結婚は個人の感情の持ち方に左右されるのは当然ながら、その左右のされかたに傾向やパターンがあるから、アメリカ人のボーイフレンドが多い日本人の女性がいたり、東洋の女性を次々と恋人にするフランス人男性がいたりするのでしょう。北ヨーロッパの男性なら女性の仕事に理解が深いだろうと思うのも、その一つです。

ブログの編集者は国際結婚について述べているわけではないですが、女性が家庭と仕事を両立する文化圏が世界に存在しているというのは思い込みだったのではないか?と問うのは、完璧なシステムを想定していた時点で無理があります。いや、正確にいえば、彼女がアメリカ社会の「先進性」を完璧とまで思っていたとも書いていません。破壊すべき仮想敵としてのアメリカ文化の「先進性」を語ったのかもしれません。いずれにせよ、アメリカ文化にかなり高い点数をつけていたのは確かでしょう。その息苦しさが自分には合わないとも思いながらも・・・・。

ぼくがここで言いたいのは一つです。世界のさまざまな文化圏の比較をするとき、良い面を評価するとしても60点くらいをあげるのが適当ではないかということです。自分のところは40点だけど20点上だから「マシ」であるというわけです。評価できるシステムだからといって100点満点で90点を与えるのは、あまり発展的な結果を生まない。60点が合格とするならば、それがマックスだと思うーそれ以上の点数をとれるところなんてないーのが、実践的なコツではないか、と。

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Category ローカリゼーションマップ, 子育て | Author 安西 洋之