メトロクスものがたり(1)-ことのはじまり
Date:08/11/12
「90年代のなかば、ぼくにプラスチックの本を送ってきて、こういうインパクトの強いプラスチックの製品を扱っていきたいとおっしゃってましたが、原イメージとして、つまり幼少の頃に接したどんなデザインが記憶に残っているのですか?」
ぼくが下坪さん(メトロクス社長)にこう質問したのが、「メトロクスものがたり」を書こうと思う契機になりました。この10月、二人でイタリア各地を旅したのですが、レストランで夕食をとりながら、クルマでボローニャからフィレンツェへの高速道路を運転しながら、ホテルのバーで酒を飲みながら・・・結果的にほぼ1週間、毎日、ぼくが質問をしながら、多くの記憶を辿ってもらうことになりました。
ぼく自身は「ミッドセンチュリー」という言葉が好きではないので、「モダンデザイン」という表現をつかいますが、1990年以降の日本におけるモダンデザインを下坪さんの個人的なヒストリーを元にビジネス面から語っていこうと思います。きっとそれによって、メトロクスというブランドの歴史や意味が伝えられるのではないか。そう考えたのです。
冒頭の質問に戻ると、196?年生まれの下坪さんは、こう答えました。「台所のテーブルにかかっていたビニールのテーブルクロスやタッパーウェア、あるいはグラスですかね。こういうものの原色系、黄色、オレンジ、グリーンといったカラーがとても印象に残っていますね。でも、こういうのを改めて意識したのは、高校からデザイン専門学校に通っていた時代の、洋服のモノトーンに嫌気がさしたからかもしれないんですよ」







