「らしい」をどう作っていくか?

息子の小学校では1年生と最高学年の5年生が絆をつくる「ジェメラッジョ」というしかけがあり、それぞれの5年生がツインとなった1年生の一人の面倒を何かとみます。毎日、食堂で昼食を一緒にとることからはじまり、さまざまな課外活動で一緒になる機会を作ります。息子も1年生の時、5年生の世話になったことは深い思い出となっているようで、高学年になると「早く担当の1年生が決まらないかな」と言うようになりました。今日、そのジェメラッジョの「儀式」があり、寸劇や合唱を見に行きました。

相変わらずイタリア人の子供たちの表現力の良さに感心します。正確に言えば、他の欧州や中東、南米、アジアの子供と多様です。中国社会にどっぷりと入りやすい中国人の子供は若干動作が遅いことがありますが、みんな怖気づくことなく、思い切り声を出し、ぞんぶんに腕を伸ばす。音程がとれていなくても気持ちが良いです。実に子供らしくはじけています。こういうイベントだけでなく、ピアノの発表会でも思うのですが、上手い下手は別にして、「らしい」雰囲気を作り、曲も「らしく」歌うのです。ショパンはショパンらしく。どういうわけか、「らしく」なるのかのコツを自然と身に着けているのです。

「つまみ食い」にあえて賛成してみる』で書いたような「つまみ食い」の効用がここに出ているかと問えば、直接の影響はないかもしれないけれど、「緩い線をつなぐことを優先する」との考え方が生きていることは確かです。ぼくはローカリゼーションマップで「大ざっぱに地域を理解する重要性」を強調していますが、これも「らしく捉まえる」と言い換えられるかもしれません。つまり、緩い線の途中にあるいくつかの(若干太い線を予感する)「点」で説得性があれば、その間にひかれるラインは少々弱くてもよく、そこに「らしさ」の姿が見えてくると考えます。

来週月曜日から約2週間、日本に滞在します。新しいプロジェクトの準備をしながら、15日の赤坂インターコンチネンタルホテルでのアリババ会員向け講演を皮切りに、セミナーなどをこなしていきます。公表できるものについてご紹介しておきます。

16日、日本の伝統工芸を子供のために生かしていこうという慶応大学の学生、矢島里佳さんとローカリゼーションや教育をテーマにトークセッションに参加します。ローカリゼーションマップと子供の教育を結ぶものが何かなと考えていて、上述のようなラインをひいてみたわけです。19日はインフォグラフィックの文化差について勉強会を開催します。大幅に定員を超える参加応募があり、この問題に対する関心の高さを認識しました。 

28日はUXD initiative研究会として「イタリアンライフを題材にしたローカリゼーション・ワークショップ」を行います。異文化のコンテクストをつかみ、それにフィットする商品をデザインすることをテーマに実験的なワークショップを行います。これは募集をスタートしたばかりなのでまだ席があります。

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Category ローカリゼーションマップ, 子育て | Author 安西 洋之