違った経験をできるだけ多くもつ

「ヨーロッパの目 日本の目」を上梓した2008年秋、二冊目の本がいつ頃出せるだろうかと考えました。それまで本を書いたことのない身としては、本を出すとどう自分や周囲が変化するかも知らなかったですが、いわんや、二冊目はどんなタイミングになるのか、あまり見当がつけられませんでした。しかし、3年くらいの時を経れば、次にやるべきことが明らかになっているのではないか、本はそのあたりかな?と漠然と考えていました。

 

その2冊目が、今月28日に発売になります。二日前からアマゾンでの予約がスタートしました。タイトルは→「マルちゃん」はなぜメキシコの国民食になったのか? 世界で売れる商品の異文化対応力ーです。かなり長いです。日経ビジネスオンラインの連載をまとめ、ローカリゼーションマップの考え方を書き下ろしました。実感として、やはり3年は必要でした。自分の考え方が前著から「ある長さに伸びる」ことが必要だったからです。伸びたのは何か? それは、2つあるでしょう。前著でヨーロッパと日本の文化的差異にフォーカスしたとすれば、本書は、日本企業の異文化市場へどうリーチするか。そして、そのコアにモノやサービスをおいたことです。

「ヨーロッパの目 日本の目」を出してから、講演やセミナーを行うようになり、さまざまなフィードバックを頂く中で、前述の変化があったのです。東洋水産の「マルちゃん」がメキシコで90%のシェアをもっていることも、3年前には知らないことでした。アウトプットしないとインプットが増えない。そういう経験の繰り返しでした。もちろん、そういうパターンを知らなかったということではないのですが、不特定多数の人間へのアウトプットは、特定の見える人間へのアウトプットとは異なる。それもブログなどのネット環境をメーンにしたアウトプットだけでは見えてこない。その実感はあらためてもちました。

来週13日(水曜日)、独立行政法人・中小企業基盤整備機構でセミナーをやりますが、これも楽しみです。なぜなら、違った人たちが来ると、違った反応があります。これが自分を鍛えてくれます。先週、産業技術大学院大学で話したときはデザインやユーザー中心の考え方になれた方達で、今週、渋谷で行ったセミナーはゲーム業界の方がメインでした。ゲームの人たちは非日常空間の楽しみを提供しているから、ある種のしがらみから開放されているよさがあります。かといって、ゲームの世界のルールはあり、そこは従わないとビジネスになれない。

それぞれに異なるテーマに生きている。そのテーマを知ることだけでも良いのです。視点や視座の発見がそこにあります。

 

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Category ローカリゼーションマップ | Author 安西 洋之