電子書籍は海外市場開拓に使ったら?

やや日記風に。

金曜日、都内で弁護士と昼食をとりながら知財の動向を聞いた。日本の法律はどんどんと既存産業の保護に向かっているところで、EUの政策と近い位置にあるらしい。そういう状況において、電子書籍がマーケットでブレイクする芽がどんどん潰されていっているという。韓流ドラマが海外市場で普及しているのは、まさしくその知財の法律が、コンテンツのビジネス化を促進しているからだと聞き、アイルランドの高校生が同級生との間で韓流ドラマに嵌っていることを思い出した。なるほど、内向き論が激しいが、その心性が思ったより突き詰められていないとの印象をもってきた。突き詰める前に、既にその心性は大きく口をあけて飛び出してきている。そんな感じだ。

その後、電車に飛び乗り横浜へ。メディア論の研究会に向かった。ローカリゼーションマップについてプレゼン。ここのメインテーマは電子書籍のあり方だった。そういうなかで、本の位置や本の読まれ方などの文化差が話題になった。ぼくは、「公共の場で読んでいる本の題名を隠すのは、日本独特のように思う」とコメントした。日本の本屋では本を買うと「カバーをおかけしますか?」と聞かれ、カバーをつけて電車の中で読書する。さて、他の国でやはりカバーをするところがあれば、教えてください。いずれにせよ、電子書籍がそれほどに国内市場での離陸に手間取るなら、海外市場をさっさと狙ったらどうかと思う。日本の製品を販売していくにあたり、アニメや漫画あるいは映画だけでなく、電子書籍で複合市場を形成していけば良いのだ。

そして、昨日の土曜日、六本木の国際文化会館である本を借りた。この本がまた日本文化論とビジネスを上手く絡めていて大いに参考になる。著者と今週お会いすることになった。それまでに読了せねば。文化とビジネスの接近の重要性は高まるばかりだと感じる。夕方より、AXISビルで勉強会。「エスノグラフィックインタビューで異文化市場理解を試みる」。富士通の矢島彩子さんが講師。告知後2-3時間で定員の半数の応募があり、数日であっという間に満員御礼となった会だ。参加された方たちは、いつものことだがマインドが高く、有難い。質問がなくし~んとしていることがない。プレゼンの途中でどしどし割ってはいる。これは運営上、とても重要なことだと思う。最後にQ&Aというのは、どうもよくない。質問の動機を喪失させるしかない。

富士通はエスノグラフィ-や認知心理学、ユーザビリティ工学を組み合わせて、業務把握をする手法を開発したのだが、こういう方法はよく「インタビューなんて、属人的な部分が多いから、手法に食いついたって無駄」と一般に言われやすい。しかし、言ってしまえば、あらゆることは属人的である。あえてツールに落とし込んだり、あえてカテゴライズするのは、それらから漏れる部分をより可視化するためだ。集中管理すべきは、その外れた部分の整理なのだ。そう思い至らぬ人がやったカテゴライズしたコンテンツは質が低いはずだ。

明日は、麻布十番でセミナー「異文化市場をデザインを通じて理解するーローカリゼーションマップの試み」だ。今日は、中林さんと中野の事務所でプレゼン資料のブラッシュアップ。これで明日発表すれば、また次に向けて推敲だ。今週は、この資料を4回はプレゼンするから、進化するはず。会場となるドリームデザインのHPも新しくなり、一昨日のオープニングパーティも大成功だった様子。楽しみだ。↓

http://milano.metrocs.jp/wp-admin/post-new.php

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Category ローカリゼーションマップ | Author 安西 洋之

Comment

  1. [...] This post was mentioned on Twitter by shint@ro→, shint@ro→ and achan man, 安西洋之. 安西洋之 said: 電子書籍がそれほどに国内市場での離陸に手間取るなら、海外市場をさっさと狙ったらどうかと思う。 [...]