ローカリゼーションマップの実践を考える

昨年の3月よりローカリゼーションマップを、いわば啓発活動として続けてきました。その間に、この実践編をどうすれば良いのかという具体的な相談を随分と受けるようになりました。色々と事情を知るにつれ、これは自分で乗り出すしかないなと思いはじめました。そこで今までの啓発活動にプラスして、「海外市場向け商品開発のサポート」に特化したビジネスを私自身の会社(モバイルクルーズ株式会社)でぼちぼちとスタートすることにしました。はい、ぼちぼちです。現在準備進行中の話ですが、どんなことを考えているか、メモしておきます。まず、全体のビジネスのフローのなかで、どういうポイントに絞るかという問題があります。それが以下です。

事業企画から販売までのプロセスでそれぞれに問題はあるが言葉で記述されたプランをクリエイティブ領域に落とし込む間に大きなギャップが生じやすい。例えば、メーカーでいえば何の商品を作ろうーケータイではなくスマートフォンでいこう。内燃機関ではなくEVでいこうと方針を決める。それをコンテンツを含めどういうカタチにもっていけばよいのか。そこに右往左往があり話の蒸し返しがある。結果、当初の事業プランで思い描いていた青写真を覆すことが往々にしてある。

これは事業プランを策定する人間の一方的な説明不足ではなく、かといってクリエイティブ側の途方にくれた理解不足でもない。両者を連携する成熟した共通言語が準備されていないからだ。この言葉による説明で、実際に次のステップに、どういうビジュアル的イメージがあるのかがお互いに見えないのだ。「よし、それではインド市場向けの商品開発をしよう!」が、デザイン言語レベルで何を意味するのかが分析的に説明できない

事業企画とクリエイティブ領域の間のブリッジ役を演じる

これが全体の位置づけです。これで何をやるか?です。日本の企業の現状を見据えて語ると、以下の方向がみえてきます。国内市場での伸びが期待できず、海外市場に活路を見出そうとしているにも関わらず、このような弱点があります。

現在、多くの日本のメーカーは商品企画上の以下の問題を抱える。

1)国内向けに開発した商品を海外向けにどうローカリゼーションを施せば良いのか、あるいはローカリゼーションする必要があるのかないのかを自信をもって語れない。

2)ローカライズを不要とするグローバルに通用する商品を作るためのナレッジベースがない。

ローカリゼーションという言葉が翻訳やソフトウェアの領域で「業界用語」として通用するが、ハードウェアの商品企画の上流での一般的な概念となっていない。1)2)の解決が容易に図られにくい状況は、そうした概念の欠如と大いに関係があると思う。そして上段で述べた、事業計画とクリエイティブのディスコミュニケーションが背後にある要因だ。本ビジネスアイデアでは、顧客企業が海外市場で勝負していくにあたっての必須科目として、この二点に明確なロードマップを示して実行のアシストをしていく。


キーワードはローカリゼーションマップとデザイン

絞り込むと、こんなところです。で、こんな内容のフライヤーを中林さんと一緒にPDF版で作りました。

日経ビジネスオンラインで連載している「異文化市場で売るためのものづくりガイドーローカリゼーションマップ」の著者が、実際のサポートに乗り出します。

海外での会社の登記の仕方は人づてながら、それなりに何処に相談にいけば良いか勘がついたりするものです。でも、肝心の売るための商品開発をどうすれば良いのか。案外、相談相手がいないもの。現地に住んでいる知り合いの4-5人に「どう思う?」と聞いても、「いやあ、分からないなあ、その分野じゃないし」ということが多いものです。検索エンジンやSNSもイマイチ不十分。

「ローカリゼーションマップ」の執筆者はセミナーや勉強会を通じ、「こんなにも、ポイントの押さえ方が分からず、海外進出に右往左往しているんだ!」と知りました。そこで、これまでの自分たちの経験やネットワークをフル活用し、海外向け商品開発に特化したサポートを始めることにしました。市場リサーチを行う、エキスパートの意見を集める、ローカリゼーションで考えるべき点を抽出する、それらの結果に基づいて企画をたてる、そして商品レンダリングからプロトタイプまで落とし込む・・・このあたりのプロセスなら、自転車に軽快に乗るようにできます。まずは、お話を伺いましょう。そして、お手伝いできる内容について一緒に相談しましょう。

これを、またぱらぱらとメールで配布をはじめ、こういう意思があるんだよという第一声をあげました。すると、「いや、もう少しキャッチーな書き出しの方がいいんじゃない?」という意見をもらったり、「このPDFをどっかに格納しておいてくれない?」と言われたり。それで、フェイスブックのファンページを作り、そこのURLからダウンロードしてもらうということにしようと思ったり・・・。なにか、あんまり堅苦しいのも嫌だし、このソーシャルメディアの時代、ホームページを作成することに時間をかけるより、β版的取り組みで「途中経過」を表に出していったほうが都合がいいし、気分にフィットするというわけです。


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Category ローカリゼーションマップ | Author 安西 洋之