ピエール・ポランに会いに行く(2)

パリの弁護士事務所で僕たちも粘りました。「じゃあ、申し訳ないけど、ご本人に電話をして、サインを入れてもらえるかどうか確認してくれませんか?」と交渉代理人には少々失礼なお願いをしたのです。弁護士は、しぶしぶ、本当に「しぶしぶ」顔の表情で電話しました。

 

sign

その結果が、上の写真です。「人目につく場所は駄目だけど、引き出しの中ならいい」という回答をもらったわけです。これぞポランのセンス! 作品にも大げさな名前はつけず、記号的な番号をつけるのです。

その彼と実際に会ったのは、それから1年以上経てからです。場所はまたまた山の中! フランスの南西部、スペインとの国境をまたぐピレネー山脈もそう遠くないところ。ここの家で、彼の親友の話をしてくれたのですね。もう亡くなったデザイナーですが、下の作品を作った人です。

panton

「パントンと僕は並行に生きてきた、と言えるだろうな。どちらも特に大きな影響を与えることもなく、同じような速度で進んできたんだね。」 とポランはゆっくりと言葉を選びます。 「同じ時代を生きながら、まったく違うデザインをしてきたが、社会や時代に対する考え方は共通するものが多かったということですね?」と問いかけると、「そう、お互いに尊敬しあっていたね」と彼は答えます。

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Category さまざまなデザイン, ピエール・ポランに会いに行く | Author 安西 洋之