東京で考えたこと(9)ープールの風景

週末、子供を連れてプールに行きました。家族連れで一杯のプールに入りながら、「ああ、日本のプールって何でこうも親が怒ったり注意ばかりしているんだ・・・子供を褒める言葉がちっとも聞こえない」とため息が出てしまいました。「それ、やっちゃあ駄目!」という言葉ばかりこだましています。ぼくが見ていて、そんな危ないことをしているわけでも、他人に迷惑をかけているわけでもありません。なんでそう神経質になるんだろうなと思います。

もちろんイタリアであろうとフランスであろうと、プールで親が子供をしかる声は聞こえます。でももっと少ないのです。そして、それと同じように、「よく、やったねぇ、すごい!すごい!」「わぁ、そんなに出来るようになったんだ!」という褒める言葉も多く聞こえてくるのです。ちょっと大げさじゃないの?と思わないでもない褒め方もあります。しかし、子供の自己肯定感には必要なことなんだな、ということを日本のプールであらためて思いました。違いに気づいたのは、それだけではありませんでした。

噴水のように水が下から勢いよく出ているところで、数人の子供たちがいつも遊んでいます。それぞれ違う親に連れられてきたお互い知らない子供たちです。皆、隣の子たちと話すのでもなく黙々と遊んでいます。長い時間、その場所を眺めていたのですが、コミュニケーションが成立する気配がありません。誰かが先導して面白い遊びを作っていくことがありませんでした。偶然だったのでしょうか。確かに、たまたまそうだった可能性もあります。しかし、ぼく自身の子供の頃と比較しても、こうした場での子供同士のコミュニケーションは少なくなっているのではないかという気がします。

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小学校への受験塾で一本の線を床に引き、生徒たちはその前に20分間座り、体が前に出たり動くと減点されていくトレーニングがあると聞きました。5-6歳の子供たちの人生をどう考えているのだろうと思わずにいられません。後で辻褄を合わせるつもりなのでしょうが、この時期の子供たちが失い、その後どうやってもリカバリーできないものがあることを考えないといけないです・・・・・やや飛躍しますが、こういう子育てをやっている限り、日本のサッカーは強くなれないなあと思いました。

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Category さまざまなデザイン, その他 | Author 安西 洋之