「さまざまなデザイン」で書くこと

同名のタイトル記事を昨年2月13日に書きました。このブログをスタートして約1ヶ月を経て、「まあ、こんな感じの方針でいいかな」と思い書いたわけです。大筋では変わっていませんが、少々変更した部分もあるので、同タイトルで書いておこうと思います。

「さまざまなデザイン」というカテゴリーでいうデザインとは、皆さん既にお分かりのように、いわゆるデザインプロダクトだけを指しているのではありません。遠い昔から、人は幸せな生活を送ろうとさまざまな工夫をしてきたわけですが、ここでは、この工夫すべてをデザインとよんでいます。

この部分は全く変更なしです。またスタイリングだけを言っているわけでもありません。生活の全てです。ですから何を書いてもいいのですが、あまり具体的結論じみたことを書くのは避けています。強調すべきことを強調して書き、それで筆が滑ることはあります。しかし心積もりとして、マニュアル的な方向に流されないようにと自戒しています。それが客観的にみてどうかは貴方の判断です。

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ポリシーとしては、ぼくが直接会ったり聞いたりしていることを書きます。どこかのメディア記事の感想文を書いてもつまらないですからね。

ここは主旨変えです。基本的にその気持ちは同じなのですが、それらを全て排除するのもどうかと思いました。本のレビューはよくて、ネット上にある記事は駄目、というのが自分に対して説得性をもたなくなってきました。そういうわけで、他人のブログを引用することも良しとしています。

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それから大事な点。新しいコンセプトは歴史の文脈を重視した場所で生まれやすい、というのがぼくの個人的な考えですが、これはメトロクスの商品開発フィロソフィーと通じるところがあります。下坪さんの書いている会社概要内にある「皆様にお伝えしたいこと」を 読んでみてください。それこそ10年以上も前、まだネット情報が不十分な時代、ぼくはジョエ・コロンボ事務所を探し当てるのに一苦労しました。でも、それ が花を咲かす一つのきっかけになったのですね。「歴史との対話」への努力なしに生み出されるデザインは一過性のものが多いと感じています。ですから、 ちょっと昔の話が多くなりがちになるのは覚悟してください(笑)。

ここは全く変更する必要がありません。この前のエントリーで北欧の歴史とピエール・ポランの語りをリンクさせましたが、こういう対話は欠かせません。ただこれを読まれる方の想定範囲が当初より広くなりました。ブログスタート半年は、デザイン関係者やデザイン好きの方たちがメイン想定読者でした。つまりメトロクスで商品を買っていただく方たち(あるいは近い人達)のサロン的存在をイメージしたところがあります。もちろん今もそれはありますが、プラスアルファがあります。デザインやインテリアなどに意識して好きとは思ってこなかったけど、ぼくのブログでいろいろな視点のあり方に接していただくうちに、このオンラインサイトで紹介されているデザインに自然に興味をもってもらえるといいなと考えています。別に「サブリミナル作戦」というわけではなく、ある価値は具体例で知っていただくのがベストだろうと思うのです。

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今、メトロクス東京店で「ビトッシフェア」を開催しています。フィレンツェ郊外にある歴史ある陶器メーカーの製品を現行品のみならず(彼らの倉庫に眠っていた)デッドストックから含め紹介しています。以前、イタリアの品質の考え方やそれをどう伝えるかという記事を、ここの製品を材料に書きました。そして、工房現場の様子も紹介したことがあります。ビトッシで長い間アート・ディレクターをつとめたアルド・ロンディは第二次大戦中、アフリカで捕虜の身になりましたが、そこでも陶器作りの腕を磨いたといいます。ソットサスも彼の腕を頼りました。しかし、こういう歴史を知らずに、メトロクス社長の下坪さんは20代の頃、アメリカで「いいなあ」と思ってビトッシの製品とは知らずに作品を買い集めていました。そして10年後、ビトッシの工場でかつての作品に出会いました。これはビトッシの作品の価値を物語る象徴的なストーリーです。文化が分かるというのは、こういう総体へ繋ぐディテールの集積によるのですが、ビトッシは一つの「学校」です。

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少々話しがずれたように思われるかもしれませんが、「さまざま」を知らないで全体には迫れないし、全体を見ようという意図と視点の確保がないと全体は見えてきません。これまで人に自分の読書経験を伝えるのは気が進まなかったのですが、こういうパートもあえて出さないと説得性に欠けるかもしれないと思い、本のレビューも書くようになりました。「さまざま」は断片ではありません。断片の集合体を目指すものです。この姿をおぼろげでもいいから浮かび上がらす・・・・これが、このブログを書く目的の一つです。

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Category このブログについて | Author 安西 洋之