2008 ミラノサローネ(34) 日本人のデザインー3

日本の家具メーカーの方が、ご自分のブログに2008ミラノサローネ報告を書いています。 この方が書いた、「今のうちの会社で通用する部分とやっぱりレベルUPが必要な部分がはっきりと分かりましたし、今後につながる出展であることは間違いありません」「日本の老舗と云われる家具メーカーも国の補助を受けて出展してましたが、客観的にみて魅力ある商品だったかどうかは・・・」という文章を読み、非常に正直な感想をお書きになったなと思いました。冷静な意見で良いです。ぼくは、このオークさんがお勤めの会社の家具を、レクサス展示場の上で拝見しました。オークさんがお書きになっているように、 欧州で売るためなら、いろいろな試行錯誤がまだ必要だろうと思います。

2008ミラノサローネ(32)で「欧州人が40なら、日本人は意識しなくても35という軽さを表現してしまう。こういうことがあります」「この差である5の行き場をどう考えるか、です」と書きました。あくまでも欧州市場で売るための前提で言うのですが、ぼくは35を40にあげていく発想では、難しいだろうと思います。日本人が得意とするカットしていく手法が使えません。あくまでも欧州の文脈に沿った形で、45から40へ、そして38あたりまで落とし込んでいくアプローチが必要なのではないかと思うのです。積み上げるのではなく、意図的により重いもの最初に選択し、それを軽くしていくというイメージです。

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2008ミラノサローネ(7)で紹介したコンテンポラリーアーティストによる大理石の花器です。この作品で説明したように、作家は本来、西洋文化の重さの象徴と言われる大理石を使って、350キロあるモノ自身を浮かせ、水を張り、菊の花を浮かせたのです。ここでは、西洋、日本という従来の枠組みを全て取り払い、その関係性自身を問いかけたのでした。ある既知イメージをいっぺんにではなく、じょじょに崩しながら、 自分の持って行きたい場所に連れて行く。そういう手法を、ぼくは日本人デザイナーはもっととるべきではないかと、2008ミラノサローネの日本人デザイナーの作品をみながら思ったのです。

自分のデザインが欧州人にどう見られるか、という自覚化作業からスタートすることが大事だと考えます。

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Category さまざまなデザイン, ミラノサローネ2008 | Author 安西 洋之