2008 ミラノサローネ(33) 日本人のデザインー2

昨日、デザイナー本人が意識せずとも出てくる日本人らしさについて言及しました。2008ミラノサローネのレポートをブログで書かれている山本玲子さんが紹介しているサテリテで、ぼくは実際に何人かの日本人デザイナーに「あなたの作品は、欧州の人の目からみると、日本的ミニマリストと表現されると思いますが、そういうことを意識されていますか?」と質問しました。全員から、「いや、考えたこともないです」という言葉が返ってきました。

レクサスのコンセプトに弱々しいイメージがあり、 そのコンセプトが欧州でなかなか伝わりにくい状況をどうにかして打開する必要があるだろうとの指摘をしました。これは二つの見地からぼくは言っており、一つは欧州市場における販売実績に基づいていて、もう一つはミラノサローネという場における適切性を問題にしています。つまりミラノサローネという場が、女性的な表現よりも、強い男性的なイメージを受容しやすいなかで、今までの表現に難があったので、今回の表現は場への適正化を図ったという流れを暗示するものだったとぼくは想像しています。

pj

欧州における日本の工業製品は他のアジア諸国製品におされ気味で、コミックやアニメのコンテンツ産業を促進すべしというのが日本の経済産業省の方針にもなっています。しかし、それはこの数年前に見聞きしていた実態とは違い、コンテンツ産業においても海外市場で苦戦していることが、コンテンツグローバル戦略のレポートを読むとよく分かります。昨日紹介した和食器の動きが鈍い事実ともかねあわせると、八方塞なのか?という質問が出てくるのも当然でしょう。

今まで西洋文化において男らしさの象徴とも思われていた胸毛を、脱毛する若い男性が欧州においてもじょじょに増えてきた 。時代はいずれにせよ変わるのです。ここにひとつのヒントがあります。

最後に。「フロシキバックの作り方」というブログを書かれているデザイナーの金山千恵さんの「サローネ会場でゾクッとするように私に降りてきた言葉:『自分を信じてデザインしたらいい』と。」という一文は、短いですが心に残りました。

このエントリをはてなブックマークに追加このエントリをdel.icio.usに追加このエントリをLivedoor Clipに追加このエントリをYahoo!ブックマークに追加このエントリをFC2ブックマークに追加このエントリをNifty Clipに追加このエントリをPOOKMARK. Airlinesに追加このエントリをBuzzurl(バザール)に追加このエントリをChoixに追加このエントリをnewsingに追加

Category さまざまなデザイン, ミラノサローネ2008 | Author 安西 洋之