夏の金曜日
Date:09/7/18
7月になると色々な夏休み事情がからんできてきます。出版業界言葉でいえば「夏休み進行」ということになるのでしょうか。ミラノの小学校などは6月初めに終わっているので、家庭では既に「夏休み対策」ともいうべきものを施しています。また、一般に北ヨーロッパは7月に休みをとることが多いので、あちらの会社との交信は前もって6月中に整理しておかないといけません。日本も最近は以前の旧盆集中型ではなくなってきたので、どこに「えっ、休みなの?」という地雷がどこにあるか分かりません。そんな季節を痛感するのが、特に金曜日です。昨日のことです。
午前中は、日本、アイルランド、ベルギー、イタリア、それぞれの国の会社とのやりとりでした。日本の会社は8月になると休み。そして来週月曜日は休み。アイルランドは昨日の金曜日午後から1週間。ベルギーは今月末から。イタリアは来月初めから。こういうタイミングのズレがあるので、金曜日は「駆け込みセーフ」的なやりとりが多くなります。とにかくボールをもらったら、即投げ返し、相手の預かりにしておくに限ります。
午後はニューヨークの会社と長電話。ここは9月から新しいプロジェクトを始めるので、夏休みなんていっていられません。「ヨーロッパはのんびりしているよね。なんでも時間がかかる。ここでは、なんでももっと即決でいかないといけない」とイタリア人の彼は話します。世界のトップのすべてが揃っていると言わんばかりの勢いで、まくしたてます。このやり方が効く場合と効かない場合があるんだよなと思いながら、ぼくは自分のポジションを考えます。

夜、自宅で食事をすませてから、近くの友人宅のパーティへ。夏休みを前にした「打ち上げ」みたいなものです。ペントハウス的な緑豊かな広いテラスに10数人。ドイツ人の奥さんとイタリア人の旦那さんの家のためか、色々な国の人がいます。そこでロシアからイタリアに来て7-8年という女性と話しました。「ロシアは猛烈に寒いけど、やはり故国に戻るとホッとする。ここにいても、いつも何か欠乏感みたいなものがぬぐえない。今でこそ飛行機も便数が増えたけど、ほんのつい最近まで、東の田舎まで行くのに電車で1週間というのは珍しいことじゃなかった。今でも冬、飛行機の離着陸ができないときは、そうやって電車の旅をせざるを得ないこともある。それでも、ロシアの大地に惹かれる」と語ります。夏休みはイタリア人の旦那さんとドイツのバーデンバーデンに行くそうですが、本当はロシアに行きたいようです。
彼女の話を聞きながら、「ヨーロッパ文化部ノート」(下記)で書いた、イタリア人医療関係者がどんどん海外に出て行くという話をぼくは思い出しました。
http://european-culture-note.blogspot.com/2009/07/blog-post_17.html






