2008 ミラノサローネ(29) レクサス

2008ミラノサローネが月曜日に終わり、関係者は疲れた顔をしています。色々な感想が聞こえてきますが、まずは欧州のあるデザイナーと話し合ったことを書きましょう。

レクサスは欧州でまだブランドとして確立されていません。線の細い弱々しいと思われるコンセプトの見せ方がその原因ではないか、と以前から彼とは意見を言い合ってきました。高級セダンの世界にある強い男性的なイメージからすると、レクサスの表現は受けにくいのではないかとぼくと彼の意見は一致していました。

レクサスは過去3回サローネで白やシルバーを基調にしてきました。製品コンセプト自身のよしあしはさておき、それらのカラーで欧州人に上手くコンセプトが伝わらなかっていなかったことは確かなようです。その意味で今回ハイブリッドSUVの黒を基調にしたのは、対抗するドイツ車と同じであるにせよ、方向転換として正解だったと思います。だからこそ、21日に書いたように、その黒の意味を説明するべきだと思いました。ドイツ車の後追いと思われない工夫が必要だったと思うのです。

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冒頭のデザイナーは、レスサスの今までのイメージはキャノンが再現した長谷川等伯の松林図屏風を想起させると言っています。白と黒の枯れた世界です。この作品をアートとして高く評価しても、やはり高級セダンのイメージには似合いません。レクサスがコンセプトを伝えたい気持ちはぼく自身もすごく良く分かります。それは過去3回も同じように感じました。しかし、コンセプトを伝えきれないのです。どこかに回路が不足しているか、欧州の人たちの理解の仕方をうまく把握していない、そのどちらかであると考えます。

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Category さまざまなデザイン, ミラノサローネ2008 | Author 安西 洋之