2008 ミラノサローネ(27) トリエンナーレのデザインミュージアム

毎年、新しいデザインを供給し続ける意味が本当にあるのか、という問いかけがあります。過熱化してきたミラノサローネに少しブレーキをかけるべきではないかというわけです。インテリア製品を毎年洋服のように買い換える人は殆どいないでしょう。それなのにファッショントレンドを追いかけるように、メーカーやデザイナーはどこか違ったものを出さないといけないというプレッシャーに悩まされ、またそれを追い込んでいく見る側の期待があります。この悪循環をどこかで断ち切らないといけないでしょう。

ミラノサローネでホテルの値段は急騰し交通は混雑します。 デザインと関係のない住人や旅行者にとっては迷惑極まりないイベントです。それでもデザインということについて年一回考える機会を与えてくれるサローネの意義に対し、多くの人は少なくてもネガティブには語りません。関心のない人はたくさんいます。しかしデザインを考えることについては肯定的なのです。これは注目すべきことだと思います。

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ぼくがこのブログで言っているデザインは、「さまざまなデザインで書くこと」で記したように、人が幸せな生活を送ろうとして行うさまざまな工夫を指していますが、ミラノサローネは狭義のデザイン、いわゆるプロダクトデザインから広義のデザインを考える機会をもカバーしつつあります。当然のプロセスでしょう。やはりトリエンナーレのデザインミュージアムで出会う作品は、今見ても素晴らしいデザインが多いです。40年、50年を経ても美しい曲線があります。ジョエ・コロンボのボビーワゴンは約40年たった現在もパーフェクトなデザインです。それに対して、今、毎年出てくる新しいデザインはどれだけ時のプレッシャーに耐えられるでしょうか。

新しいデザインは歴史との対話で生まれてこそ長く生きれるものとなります。過去の名作に勝たないといけないのです。そのためには、十分に考えるある程度の時間が必要です。静かな空間でじっくりと過去と向き合い、新しいデザインと出会い、そして同時に色々な分野の文化潮流を俯瞰することです。ミラノサローネをこういう場と考えると、行動プランは自然と見えてきます。

 

 

 

 

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Category さまざまなデザイン, ミラノサローネ2008 | Author 安西 洋之