ミラノサローネ2009の見方をお話しします

ぼくのミラノサローネの見方を色々と書いてきましたが、6月3日、実際にお話します。千代田区一番町にある日欧産業協力センターでセミナーを下記要領で行います。日欧産業協力センターは経済産業省とEUのJVです。それでは6月3日にお会いしましょう。

日・EU フレンドシップウィーク欧州セミナーのご案内
欧州市場の文化理解とビジネスへの活かし方

日 時 2009 年6 月3 日(水)午後15:00 ~ 17:00
会 場 日欧産業協力センター
参 加 無料 言 語 日本語
5億人の市場をもつ欧州。その市場でいま、日本製品の存在感は低下しているのだろうか。それは、日本企業の欧州あるいは欧州文化への関心の低さと関わりがあるだろうか。このたび、日・EU フレンドシップウィークを記念して、欧州文化の再認識と、文化理解をビジネス・製品開発へどう活かすかをテーマにセミナーを開催致します。

概 要
孤立したガラパゴス諸島からの脱出方法
― プラットフォーム作りに方向転換する時代の文化理解 -

独自の生物進化を遂げた南太平洋のガラパゴス諸島になぞらえ、日本市場のガラパゴス化が言われるようになって久しい。日本では成功する製品が、多くは標準仕様の設定のギャップから、海外では悉く敗北する傾向にあることを指している。先行する発展が世界を引っ張ることなく逆に乖離を促してしまう。携帯電話の孤立性を表現するために使われはじめ、その他、ゲームソフトやカーナビなどが例にあげられやすい。しかし、残念ながら、この傾向はITや電機業界だけでなく、あらゆる分野にあてはまることを、あらゆる分野のエキスパートが指摘している。

‘70年代に日本の輸出力が高まり、MADE IN JAPAN が高品質のブランドとなったが、今からみると、そこにもガラパゴス化への分岐点はあった。高品質は肯定されるが、過剰品質は否定される。その問題に正面から向き合わなかった。高品質で多機能であることに普遍性があると思い込んだ。ここに陥穽があった。我々にとって良いものが、必ずしも隣人にとって良いものとは限らない。

一方、海外の国に目を向けてみると、ガラパゴス的陥穽に落ち込む危険が全くないわけではなく、同じようにその危険性はある。ただ、共通する文化土壌の広さや、常に隣人の存在を意識せざるを得ない環境があることが多い。米国製品や欧州製品がガラバゴス的とは言われにくい背景がここにある。すなわち、プラットフォームが共有されやすいことが有利に働いている。

プラットフォームとは基盤という意味で使っている。製品仕様ではソフトウェアがのるハード部分を指したり、ソフトウェアではオペレーションシステムを意味したりする。階層の下部構造である。プラットフォームの成功具体例では、スウェーデンのIKEA(家具)やオランダのTomTom(カーナビ)が挙げられると思う。

ここで我々は一つの仮説をたてた。ヨーロッパ文化には「普遍性への志向」という特徴があった。日本文化がどちらかといえば「固有性への拘り」が強かった。それが世界で普及するプラットフォーム作りを不得手にした遠因ではないか、と。したがって、何がユニバーサル文化か?何かローカル文化か? これらを把握するフレームをもつことが大切ではないか、と。

従来、ヨーロッパ文化は「北欧エコロジー」「地中海ライフスタイル」という範疇で扱われることも多い。ここではユニバーサル文化を推進してきたアイデアマンたちの考え方の土台とその今を知ることにフォーカスする。

プ ロ グ ラ ム
司会進行 安西 洋之 氏(ヨーロッパ文化部主宰:在欧ビジネスプランナー)

15:00 開会の辞 日欧産業協力センター 事務局長 塚本 弘 氏

15:05 「なぜ欧州ビジネスに文化理解が必要か?」
‘80年代後半の冷戦終結で文化が前面に出るようになったと言われるが、製品ビジネスでは電子機器のインターフェースの普及が、市場文化理解が求められる一つの理由となろう。また、プラットフォームを考えるにあたっても文化理解は必要になる。それもアカデミックな知識ではなく実践的な理解が大切だ。今年4月のミラノデザインウィークの事例なども示しながら、具体的方向を探る。
講師:ヨーロッパ文化部主宰 在欧ビジネスプランナー 安西 洋之 氏

15:45 「ヨーロッパのプラットフォームと日本文化」
江戸の賢人たちは、かなり西洋的合理性を理解していたと思われる。しかし、維新による歴史の断絶が「日本らしさ」とは情緒性や繊細な感性のみであるとの思い込みを生んだ。これがユニバーサルなプラットフォームを作りにくくしている。ヴィジョンのあり方や作り方のヒントを考えていく。
講師:元上智大学教授(社会学) 八幡 康貞 氏

16:25 質疑応答

17:00 閉会の辞 日欧産業協力センター 事務局長 塚本 弘 氏

講 師 の 紹 介
安西 洋之
ビジネスプランナー:1983年、上智大学文学部フランス文学科卒業 いすゞ自動車勤務後、1990年よりイタリア在住。2000年 日本と欧州のインターフェースとしてモバイルクルーズ株式会社を設立。自動車、建築、デザイン、ユーザビリティなど多岐の分野に関与してきた。ブログ「ヨーロッパ文化部ノート」(http://european-culture-note.blogspot.com/)「さまざまなデザイン」(http://milano.metrocs.jp/)で広義のデザインのあり方を探っている。

八幡 康貞
社会学者:ミュンヘン大学博士課程で社会学を勉強後、15年以上ドイツにてジャーナリスト活動や研究を行う。帰国後、日本大学国際関係学部助教授,上智大学比較文化学部教授を歴任。その間(1992-1997)ザンクトガレン大学,チューリヒ大学,ハレ=ヴィッテンベルク大学客員教授。現代欧州を多角的にフォローしている。

申 込 み
申込用紙にご記入の上、FAX(03-3221-6226)またはEmail(seminar@eu-japan.gr.jp)でお申込みください。申込み受領後に受講書・会場地図をお送りいたします。
氏名
会社
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役職
Tel
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業種
<問合せ> 日欧産業協力センター TEL : 03-3221-6161 Fax: 03-3221-6226 (担当:樋口・宮本)
※ご記入頂いたお客様の情報は、適切に管理し、本セミナー運営のために利用いたします。

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Category ミラノサローネ2009 | Author 安西 洋之