2008 ミラノサローネ(14) ハイコンテクストカルチャー

ハイコンテクストカルチャーとローコンテクストカルチャーという見方が文化人類学にあります。比ゆでいうと、花瓶と花が描かれた静物画を、花瓶と花だけで作家の意図を読み取ろうとするのがローコンテクストカルチャー。それらの背景にある様子も含めて理解しようとするのがハイコンテクストカルチャー。国民ごとにポジショニングさせていくと、ローコンテクストカルチャーはドイツ系スイスで、逆にハイコンテクストカルチャーは日本人。イタリア人は真ん中あたりになります。

「あまり言葉で説明しなくても、全体のムードで人は分かってくれるよね」と思うのは日本人。「しつこく話し込まないと分かってくれるはずがない」と思うのはスイス系ドイツ人、ということでもあります。何度も書いているように、展示場の入り口のわきにある趣意書をちゃんと読むのがヨーロッパの人です。ヨーロッパのなかでも、北の人は読み、南の人はそれほどでもないという違いはありますが。

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すなわち、 全体のコンテクストをあまりみない人たちには、上の場合でいえば、やはり壁の作品と大理石の作品との関係をよく説明しないといけないということです。そして、その読み解き方が分かると、とても深く感動します。ヨーロッパの人たちが何をみて、何をみないか。そしてみないものをどう見てもらうようにするか。ここまで行き届いた見せ方をしていけば、長く記憶に残る、いわば持続性のある作品として位置づけられていくでしょう。

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Category さまざまなデザイン, ミラノサローネ2008 | Author 安西 洋之