2008 ミラノサローネ(10) 廣瀬智央氏の作品

今週、ご紹介した作品は廣瀬智央氏の手によるものです。「2008年ミラノサローネ(5)」に掲載した、照明の上から覗くと箱庭が見える作品もそうです。今回ナポリで発表した作品をさらに発展させた作品が、今年11月末、東京の小山登美夫ギャラリーで展示される予定です。彼はいままで青という色に拘ってきました。世界のさまざまな場所で見る空も写しとってきました。しかし、今回、作家はあえて空の写真には言及していません。

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作品をご覧になってお分かりのように、もちろん関係ないわけがありません。饒舌すぎてはいけないと思ったのです。いや、正確に言うと、より饒舌に語るべきところは語り、省けるところは省こうと考えました。こうして伝えるべきロジックを文章にびっしりと書くつくし、ご紹介した作品が出来上がったのです。そして彼は「このへんは感覚的に分かるかもしれないけれど・・・」と思う点を、そのままほっておかず、その感覚を媒介にしていることは言語化して明確にし、文章と口で説明していきました。結果、現代美術館のキュレーターや美術雑誌のジャーナリスト、あるいはコレクターからかつてない絶賛を受けるに至りました。

作家は語ります。

「ぼくが今までやってきたこと、言ってきたこと、それらと今回がさほど違うわけじゃないんです。ただ自分のポジションをよりはっきりさせ、ヨーロッパの人たちのロジックにあうような表現をしたのです。そしたら、皆『なんとポエティックなんだ!』と喜んでくれ、人によっては何度もぼくの説明を聞いては頷いてくれました。特に大理石はたくさんの方からオファーをもらいました。」

このエピソードは、日本の方がミラノサローネで出展するときに、とても参考になることを語っています。そして同時に、ヨーロッパ人の作品を見るときの見方に関するヒントも与えてくれます。

以下、ギャラリーと写真に関する情報です。

Courtesy Umberto Di Marino Arte Contemporanea, Naples, Italy
Foto: Tartaruga
© Satoshi Hirose. All Rights Reserved.

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Category さまざまなデザイン, ミラノサローネ2008 | Author 安西 洋之