2008 ミラノサローネ(4) バウハウス

2006年にミラノの王宮で行われたマックス・ビルの展覧会のことは何回か書きましたね。マックス・ビルは1920年代、バウハウスで勉強した後、アーティスト、工業デザイナー、建築家、グラフィックデザイナーとして、いわばマルチに才能を発揮しました。その意味で、トータルな表現を狙ったバウハウス教育の趣旨にあっていたことになります。専門馬鹿にならず、もっと幅広い部分から見えるものがあるはずだ、そういう考えがマックス・ビルの頭の中にあったのではないかと想像します。

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2006年とは限定しませんが、その頃、ぼくの周囲でも「やっぱりバウハウスはすごかったよね。あのスピリットは間違っていなかった」と言う人が増えてきました。常にどの時期にもバウハウスファンはいますから、今までそうは言っていなかった人が言い始めたという点がポイントです。テキスタイルデザイナーも、「今は、カスピ海やアフリカにモチーフを求めるのではなく、過去のどこかの時代にモチーフを求めることが多くなってきた。1920年代は注目だね、特にバウハウスは見直すときだ」と語るのを聞いたとき、ぼくは「ああ、動いてきたな」と思いました。

それまでも、従来の縦割り分野を如何に横断的に見直すかということは、色々な分野で論じられてきました。役所のシステムもそうだし、アカデミズムもそうです。総合的により立体的にコトを把握する必要性をたくさんの人たちが感じはじめていました。バウハウスはその一つのシンボルではないかと思います。

案の定といいましょうか、昨年のサローネをみていても、今までの近視眼的な見方をどうすれば脱することができるのか?と問いかけてくる試みが増えてきたというのが、ぼくの印象です。

 

 

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Category さまざまなデザイン, ミラノサローネ2008 | Author 安西 洋之