モノの売り方
Date:08/2/29
蓮池氏デザインのトイレブラシなどを生産しているゲディですが、営業の人間から聞いたエピソードです。もう20年近く付き合いのある韓国のインポーターを彼は毎年訪ねます。ソウルの有名デパートにコーナーを設け、よく売ってくれお客さんです。ただ、60歳を過ぎたインポーターの社長さんは英語がほとんど喋れません。毎年社長さんが聞くことは二つ。「商売は上手くいっているか?」「エレナ(営業の秘書)は結婚したか?」だけ。一緒に食事をするにしても話題の選択が大変だとか。
この社長さんが凄いのは、製品に対する理解力です。樹脂の成分と特徴もよく研究しています。ゲディは多くの有名デザイナーにデザインを委託していますが、社長さんにとっては関心外。そんなことは製品プロモーションのごく一部、あるいは無視。製品の解説はひたすらモノだけに拘るのです。

ある日、イタリア人の営業がコーナーを訪ねました。社長さんは自慢気に通訳を通して語ります。「どうです、サッカーのW杯もあり、韓国人もイタリアに対する関心が強くなっている。だからイタリアの国旗をコーナーに掲げてみました」 確かに旗がありました。しかし、それは緑・白・赤の三色旗ではなくドイツの国旗でした。

20年以上、イタリアの会社の製品を輸入し、熱心にプロモーションをしてきた。そして商売も成功した。だが・・・イタリアの国旗がどういうものかも知らなかった。ぼくは何か余計なことばかり考えてきたのではないかと自省した瞬間です。






